大腸カメラ検査
大腸カメラ検査とは、カメラを直腸から盲腸まで挿入して大腸全域の粘膜をモニターに直接映し出して観察します。
ポリープや炎症の有無、病変の形状などを確認し、生検(粘膜の一部を採取し診断を行う検査)を行うことで確定診断が可能です。また、将来がん化する可能性が高い大腸ポリープを発見した場合は、検査中に内視鏡による切除ができます。
以下の症状をお持ちの方は検査を受けましょう
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- 健康診断の便潜血検査で陽性
- 血便、便に血が混じっている
- 便秘や下痢などの便通異常が続く
- 大腸ポリープを切除したことがある
- 便が細い
- 下腹部の痛み、違和感、お腹のはり
- 親族に大腸ポリープや大腸がんを患った方がいる
鎮静剤を使用した苦痛の少ない大腸カメラ検査
当院では、鎮静剤を点滴投与し、半分眠ったような状態で苦痛の少ない大腸カメラ検査を受けていただけます。
大腸ポリープを発見した場合、患者様の同意の上で痛みのないポリープ切除術(日帰り手術)を行うこともできます。
※検査後は眠くなる場合がありますので、検査当日は車やバイク、自転車などの運転ができないため公共交通機関またはご家族の運転するお車などでお帰りください。鎮静剤を使用できない方や注意を要する患者様もおられるため、希望される方は診察時にご相談ください。
カテゴリ:検査 → メニュー:大腸カメラ事前診察よりご予約をお願いします。
※大腸カメラは予約当日の検査はできません。 ※診察させて頂いた上で、症状や内服薬の確認、前処置などの説明が必要なため、まずは事前に受診して頂いてから検査日を相談させていただきます。
当院の大腸カメラ検査の特徴
特徴01 内視鏡専門医による精度の高い検査
落ち着いた空間で、リラックスしながらお過ごしいただけます。
当院の内視鏡検査はすべて、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本肝臓学会専門医、総合内科専門医の資格を持つ院長が行っています。
特徴02 富士フイルムの最新内視鏡システム『ELUXEO 8000システム』を導入
当院では、最新の次世代内視鏡システムであるフジフィルム社製ELUXEO 8000システムを導入し、高次医療機関と同等以上の医療設備を備えています。
富士フイルムの最新内視鏡システムである『ELUXEO 8000システム』は、画像処理エンジンを一新しさらなる高画質化を実現した「ELUXEO」シリーズのフラッグシップモデルです。
高出力4LED光源を搭載した次世代内視鏡システム『ELUXEO 8000システム』では、その特性を利用した多彩な観察モードが実現されており、目的に応じて最適な観察方法を選択でき、通常の観察に加え、粘膜表層の微細な血管や構造などを強調して表示する「Blue LASER Imaging(BLI)機能」や、画像の赤色領域のわずかな色の違いを強調して表示する画像処理機能「Linked Color Imaging(LCI)」という特殊な観察方法が可能で、微小な病変の早期発見が可能となります。
特徴03 鎮静剤・鎮痛剤による苦痛・痛みへの配慮
ご希望の患者様には鎮静剤・鎮痛剤をかけ大腸カメラ検査を実施しますので、痛みを感じることなくウトウトと眠っている間に終了します。
特徴04 お腹の張りを抑え、検査後の苦痛を軽減
大腸粘膜にはたくさんのヒダやシワがあるため、隠された部分を観察するために気体を入れて腸を膨らませます。空気を入れると検査後も長くお腹の張りが残ってしまいますが、当院では空気より吸収の速い炭酸ガスを送気するシステムを備えています。これにより検査後、速やかにお腹の張りが解消するため、検査後の不快感が大幅に減少しています。炭酸ガスは体内で二酸化炭素となって、呼気として自然に排出されるため、安全性も高く、スムーズに日常生活に戻ることができます。
特徴05 日帰り大腸ポリープ切除対応
大腸カメラ検査時に見つけた大腸ポリープは、その場で切除することができます。前がん病変の大腸ポリープを切除することにより、大腸がんの予防につながります。
特徴06 胃カメラ・大腸カメラ同時検査にも対応
当院では、胃カメラと大腸カメラの同日検査に対応しています。検査の準備も1日で済ませることができるので、お忙しい方も気軽に内視鏡検査が受けられます。
特徴07 土曜日の内視鏡検査対応
平日に病院に検査を受けに行く時間が取れない方のために、当院では土曜日の内視鏡検査を実施しています。
特徴08 検査終了後は眠ったままストレッチャーで移動
内視鏡検査で鎮静剤・鎮痛剤を使用した後は、寝たまま移動することができます。寝たままの状態で移動ができるので、お体へ負担をかけることがありません。
大腸ポリープについて
大腸ポリープとは粘膜に膨らんだイボのように見える隆起した粘膜の総称です。大腸にできるポリープは全てが癌化するわけではありませんが、一部のポリープは将来的に癌化の可能性がある腫瘍性ポリープと、癌化はしなくても出血などの症状を起こす非腫瘍性ポリープに大別されます。特に腫瘍性ポリープの「腺腫」は大腸がんになる可能性があります。このタイプのポリープは放置すると一定の確率でがん化することが知られています。
これらのリスクの高いポリープは形状で鑑別ができますので、大腸カメラ検査の際、見つけたらその場で切除する日帰り手術を行います。切除することで将来がん化することを予防できます。非腫瘍性の中には過形成性ポリープと呼ばれるものもあります。一般的にはガン化のリスクはほぼないといわれていたものですが、過形成性ポリープの中でも大きいものであったり、上行結腸や横行結腸にできるものはガン化のリスクがあることもわかってきています。
大腸ポリープ切除(日帰り)
当院では大腸カメラ検査でポリープを発見した場合、切除が必要なものかどうかを鑑別し、必要なものについてはその場で切除してしまう日帰り手術を行っております。
前がん病変の大腸ポリープを切除することにより、大腸がんの予防につながります。
以前に大腸ポリープを切除した方や血縁のご家族にポリープや大腸がんを発症した方がいらっしゃる場合、定期的に大腸カメラ検査を受診されることをお勧めしています。詳しくは当院までご相談ください。
ただし、サイズが大きい場合や、ポリープの数が多い場合などでは、入院による切除手術が必要になることがありますので、そうした際には高度医療機関をご紹介しています。
切除方法
大腸ポリープ切除の日帰り手術は、ポリープの大きさや形、種類に合わせて、最適な方法を選んで行います。
コールドポリペクトミー
スコープの先端から特殊なスネアを出して、通電せずにそのまま締め付けて切除します。一時的に出血することがありますが、下部組織に熱によるダメージが残らないため、出血や穿孔の偶発症が少ない切除方法です。 比較的小さなポリープが対象となりますが、一度に複数のポリープを安全に取ることができます。
内視鏡的粘膜切除術(EMR)
病変の下に生理食塩水を注入して浮き上がらせた後にワイヤーをかけ、高周波電流を流して切除します。早期の大腸がんなどに適用することもある方法です。切除したポリープはスネアで挟んで回収します。生理食塩水が緩衝地帯になって、高周波による熱のダメージが下部組織に伝わらず切除することができます。
大腸ポリープ切除後の注意事項
大腸ポリープの切除は手術ですので、まったく合併症のリスクがないわけではありません。術後も1週間程度は注意事項を守ってください。詳細は術後にあらためて説明させて頂きます。
切除当日は入浴を控えてシャワーで軽く汗を流す程度にしてください。
1週間程度は飲酒、激しい運動、遠方への出張やご旅行なども控えるようにしてください。
大腸カメラで診断可能な疾患
大腸カメラは、大腸を直接観察することができるので、症状だけでは判断が難しい大腸疾患の確定診断を行うことも可能です。